去勢手術を行うことにより、前立腺肥大や精巣の腫瘍・会陰ヘルニアや肛門周囲腺腫などの性ホルモンに関連する病気を予防することができると言われています。
また、デメリットとしては術後に体のホルモンバランスの変化により肥満になりやすいということがあげられます。
術後は、適切な食事管理と適度な運動で健康管理に気を付けましょう。
稀に、潜在精巣といわれ精巣が陰嚢まで下降せずに、お腹の中もしくは鼠径部に停滞してしまうことがあります。
通常の場合よりも精巣が腫瘍化する可能性が高いため、このような時は特に去勢手術をおすすめ致します。
ホルモンに関連した問題行動としては、あちこちにオシッコをかけるマーキング行動が知られています。
特に、オス猫は臭いの強い尿をかけます…。
また、発情期のメスを求めて脱走し交通事故に合ったり、縄張り争いで喧嘩をしてケガをしたり、感染症(FeLV/FIV)にかかるなどする可能性があります。
犬では、飼い主や物へのマウンティング行動があります。
これらの行動は、一度学習してしまうと去勢手術をした後も改善しない場合があるため、行動が定着する前に早期の手術をお勧め致します。
手術を行う時期は、生後5~8カ月頃をお勧めしています。
全身麻酔が必要となるため、麻酔を代謝する内臓器の働きもある程度成長している必要があります。
特に、年齢制限はございませんが5歳頃よりホルモン関連性の病気が増加すると言われているので、それまでに行えると良いでしょう。
去勢手術の流れ
※もし、手術当日に食事をとってしまった場合は、お声をかけてください。胃の中に内容物が残ったまま麻酔をかけると、脱力した際に口腔内に胃内容物が逆流し、後に誤嚥性の肺炎を起こす事があります。場合によって、手術日の変更を検討して頂くと良いでしょう。
※手術日よりも前もしくは当日に、麻酔に支障が出るような異常がないかどうかチェック致します。院内の検査機器で行うため数十分で結果が分かります。
※術創を舐め感染を起こさないように、エリザベスカラーやウェアの着用をお願いしています。ご希望により、術後の1泊入院も対応致しますのでお声をかけてください。
※猫さんの場合は、術創を縫合しないため術創のチェックのみとなります。