血液検査は、貧血や脱水、腎不全、肝障害、糖尿病などの病気や、甲状腺機能低下症または亢進症、
クッシング症候群などのホルモンの異常、膵炎などの炎症と、さまざまな病気や症状を発見するきっかけとなります。
体調がすぐれないときは、院内の血液検査機器にて数十分で結果が分かります。
また、当院では定期的な健康診断をお勧めしています。病気の早期発見に役立てましょう。
健康上の問題がない場合は、外注検査(結果報告に1週間前後要します)にて院内検査よりもお得により多くの項目を検査することができます。
若いうちは年1回の検査を、7歳以上では年2回の検査をお勧め致します。
春先に行うフィラリア検査や、予防接種の健診の際などに一緒に行うと良いでしょう。
特に猫さんは、シニアになると腎不全を発症し腎機能が低下している子がかなりの割合で見受けられます。
定期的に検査を行い早期発見ができると良いですね。
また、血液検査表は保管しておき、以前の結果と比較できるようにしておくとよいと思います。
- レントゲン検査で分かることは?
胸部
心肥大・肺炎・肺水腫・気胸・胸水貯留・肺腫瘍など
腹部
腹腔内腫瘤・誤飲・胃捻転や胃拡張・腸閉塞・腹水貯留・子宮蓄膿症・腎や膀胱などの尿路結石や胆石・妊娠など
骨・関節
骨折・脱臼・関節炎・骨腫瘍・大腿骨頭壊死症・膝蓋骨脱臼・前十字靭帯断裂など
交通事故による骨折や内臓破裂による出血、心臓病による肺水腫などが疑わしい場合は速やかなレントゲン検査が必要です。
また、腹部のふくらみを伴う嘔吐、大量の流延などがある場合は胃捻転や胃拡張が疑われるため、レントゲン検査で診断を行います。
必要に応じて、同時に超音波検査をお勧めすることがあります。
画像診断検査の一種で、心臓・腎臓や肝臓など身体の内部臓器の構造や運動を観察する検査です。
人では産婦人科で赤ちゃんの様子を観察するのにも使用されています。痛みがなく動物の体への負担の少ない検査です。
なるべく検査部の被毛を毛刈りさせて頂きます。
心臓超音波検査
心機能の評価に非常に有効です。
心臓の収縮力・弁膜症の有無・血流の速度などが分かるため
心臓病の重症度が診断でき使用するお薬の内容もこれらの結果により決定されます。
腹部超音波検査
肝臓・胆のう・脾臓・腎臓・副腎・卵巣・子宮・膀胱・前立腺・消化管など、幅広い臓器が観察できます。
腫瘍や結石などの他、異物や炎症の診断もできることがあります。
下痢には様々な原因があります。便を持参頂ける場合は、少量でも良いのでお持ちください。
可能であれば小指の第一関節くらいまでの量の便をお持ち頂けると幸いです。
持参頂いた糞便を、顕微鏡で観察致します。直接法および浮遊法の二つの方法により、
寄生虫卵や原虫・細菌のバランスや異常増殖などをチェック致します。
場合により、外注検査でウイルス感染の有無を確認致します。
できるだけ新鮮な便を、お持ち下さいませ。
頻尿や血尿・尿の出が悪い・臭いが気になるなどの場合は、尿検査をお勧め致します。
尿検査で分かること
膀胱炎・尿石症・腎不全・糖尿病・蛋白漏出性尿症などを診断することができます。
猫さんはおしっこのトラブルが多いことは、
ご存じでしょうか!!
特発性膀胱炎や尿石症などが代表的です。特にオス猫は尿道が狭いため尿石症により尿道が詰まってしまい排尿ができなくなり、急性腎不全を発症して命の危機に瀕して来院する子を度々見ることがあります。主に秋~冬にかけての寒い時期は飲水量が減少するため、尿が濃くなり、膀胱炎や尿石症を発症しやすくなりますので気を付けましょう。また、高齢の猫さんは高確率で腎不全を発症し、色が薄くて大量の尿を出し飲水量が増加する傾向が見受けられます。定期的に尿検査をすることで、これらの異常を早期発見できると良いですね。
6時間以上前の尿や、少量の尿、ペットシーツや猫砂が混ざった尿などは検査が行えないため、採尿が困難な場合は、ご相談下さいませ。
わんにゃんドック
※予約制です・当日の朝は絶食をお願い致します・飲水はOKです。こちらの血液検査は外部検査機関へ委託するため、結果がでるまでに1週間ほど要します。
※必要に応じて、胸部・腹部超音波検査等の追加検査を行うことができます。費用は、お電話にてご確認下さいませ。